秘密の多い未亡人を演じるダイアン・キートンの軽快さ『ロンドン、人生はじめます』

連載「シネマの女は最後に微笑む」第71回は、『ロンドン、人生はじめます』(ジョエル・ホプキンス監督、2017)を取り上げてます。 forbesjapan.com ロンドン最大の公園ハムステッド・ヒースで暮らしていたホームレス男性が、裁判の末、土地の所有権を得たと…

呼び方から浮かび上がる関係性‥‥『あなたの名前を呼べたなら』

遅くなりましたー。 連載「シネマの女は最後に微笑む」第70回は、夫や妻の呼称問題を枕として、『あなたの名前を呼べたなら』(ロヘナ・ゲラ監督、2018)を取り上げています。 forbesjapan.com ブルジョワ息子とメイドの恋愛未満の関係。「病んだ王子と健気…

3回の法事のシーンの意味するものは・・・『海街diary』

完全にこちらでのお知らせをした”つもり”になっていました。遅れてすみません。連載「シネマの女は最後に微笑む」第69回は、久々の邦画で『海街diary』(是枝裕和監督、2015)を取り上げています。 forbesjapan.com 原作の漫画の中のエピソードをピックアッ…

妻が同性愛者とわかった聖職者の決断に注目する『ロニートとエスティ』(連載、更新されています)

「シネマの女は最後に微笑む」第68回は、『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』(セバスティアン・レリオ監督、2017)を取り上げています。 forbesjapan.com NYで自由に生きる独身のロニートと、ユダヤ教のコミュニティに住まう既婚のエスティ。正反対の生…

トニ・コレット姉とキャメロン・ディアス妹のちょっとイタくて沁みる『イン・ハー・シューズ』

連日お暑うございます。こちらでのお知らせ、遅くなりました。連載「シネマの女は最後に微笑む」第67回は、『イン・ハー・シューズ』(カーティス・ハンソン監督、2005)を取り上げています。ここのところ、コロナ禍関連の前振りでわりとシリアスな映画が続…

なりすました女と騙された女の間に浮かび上がる「愛」とは(連載更新されています)

バタバタして告知忘れておりました。すみません。 連載「シネマの女は最後に微笑む」、今回はFaceappの話題を前振りに、「なりすまし」で幸せを得ようとした孤独な女の心理サスペンス『ナンシー』(クリスティーナ・チョー監督、2018)を取り上げています。 …

「モンスター」と言われた女が最後にすがったもの(連載更新されています)

告知遅くなりました。 「シネマの女は最後に微笑む」第66回は、『モンスター』(パティ・ジェンキンス監督、2003)を取り上げてます。無料登録してどうぞ。 forbesjapan.com 1989年~90年のアイリーン・ウォーノスによる連続殺人事件を題材にした作品。公開…

政治に敗北する芸術家の運命―『COLD WAR あの歌、2つの心』(連載更新されました)

「シネマの女は最後に微笑む」第64回は、ポーランドの監督パヴェウ・パヴリコフスキの『COLD WAR あの歌、2つの心』(2018)を取り上げています。 冷戦下の欧州を舞台に描かれる、音楽家と歌手の宿命的な恋。芸術と政治を巡る映画としても非常に興味深い作…

黒人差別と白人の同調圧力が同時に描かれる『ヘルプ』(連載、更新されました)

「シネマの女は最後に微笑む」第63回は、先月ミネアポリスで起きたジョージ・フロイド氏暴行死の事件を枕に、メイドとして働く60年代の黒人女性を描いた『ヘルプ~心がつなぐストーリー~』を取り上げています。 forbesjapan.com 主人公は一応エマ・ストーン…

芸術と政治と言葉についての短い考察

あいちトリエンナーレ2019開催中、朝日新聞東海版朝刊(2019年9月23日)に掲載された拙文です。半年以上経ってますが、芸術と政治について触れたテキストとして上げておきます。 タイトルは編集者がつけています。テキスト内容は、政治や社会について「芸術…

『マイ・ブックショップ』に見る志の継承(連載更新されました)

週末バタついて告知が遅れました。 「シネマの女は最後に微笑む」第62回は、「非常事態」下の書店の状況を枕に、『マイ・ブックショップ』(イザベル・コイシェ監督、2017)を取り上げてます。 forbesjapan.com 舞台は1959年のイギリス海岸沿いの小さな町。…

対話が隠蔽する「加害」としての芸術

「さいたま国際芸術祭2020」https://art-sightama.jp/jp/の中の「市民プロジェクト」の一環として作られた批評誌に、拙文を寄せております。 芸術祭は新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、開催を延期したまま当初予定されていた会期が昨日終わってい…

「異物」を排除する共同体を描いた『獣は月夜に夢を見る』(連載更新されました)

告知遅くなりました。 「シネマの女は最後に微笑む」第61回は、コロナ禍の「自粛警察」の話を枕に、デンマークとフランスの合作映画『獣は月夜に夢を見る』を取り上げています。 forbesjapan.com デンマークの漁村を舞台に、少女の体に異変が起き「獣」にな…

自分でも自分の行動の先が読めない・・・『若い女』(連載、更新されました)

「シネマの女は最後に微笑む」第60回は、フランスの若手女性監督の長編デビュー作『若い女』(レオノール・セライユ監督、2017)を取り上げてます。第70回のカンヌ国際映画祭で新人監督賞受賞。 forbesjapan.com ヒロイン役のレティシア・ドッシュが、すごく…

現実よりも心的現実に真実が宿る『ブラック・スワン』(連載更新されています)

「シネマの女は最後に微笑む」第59回は、「自粛要請」の二律背反を枕に、ナタリー・ポートマン主演の『ブラック・スワン』(2010)を取り上げています。 forbesjapan.com 現実と心的現実(幻覚)が交錯して描かれるこの作品、後者に焦点を当てて振り返ってみ…

「偶然」に翻弄される女の過酷な運命『題名のない子守唄』(連載、更新されました)

「シネマの女は最後に微笑む」第58回は、『ニュー・シネマ・パラダイス』や『海の上のピアニスト』で有名なジュゼッペ・トルナトーレ監督の、『題名のない子守唄』(2006)を取り上げています。 forbesjapan.com 2007年のヨーロッパ映画賞とイタリア・アカデ…

パンデミック映画にして女性映画『コンテイジョン』(連載、更新されました)

お知らせ遅くなりました! 「シネマの女は最後に微笑む」第57回は、新型コロナウイルスの感染拡大を前フリに、『コンテイジョン』(スティーブン・ソダーバーグ監督、2011)を取り上げています。 forbesjapan.com コンテイジョンとは接触感染という意味。先…

イタい女のイタい話と言えばまずこれ『ヤング≒アダルト』(連載更新しました)

「シネマの女は最後に微笑む」第56回は、シャーリーズ・セロンが主演した『ヤング≒アダルト』を取り上げています。 2011年の作品、結構話題になったのでご覧になった方は多いのではないでしょうか。是非、無料会員に登録してどうぞ。 forbesjapan.com 途中で…

撒いてしまった種をどのように引き受けるか ‥‥『よこがお』(「シネマの女は最後に微笑む」更新)

いつものように、お知らせ遅くなりました‥‥。 連載「シネマの女は最後に微笑む」第55回は、筒井真理子主演『よこがお』(深田晃司監督、2019)を取り上げてます。 観た後いつまでも胸がざわざわする傑作ですね。映画の途中でわかるネタバレについては直接触…

答えに人より早く辿り着く元・天才児が人間関係の答えで右往左往(「シネマの女は最後に微笑む」更新されています)

連載「シネマの女は最後に微笑む」第54回は、『マイ・プレシャス・リスト』(スーザン・ジョンソン監督、2016)を取り上げています。『Gifted/ギフテッド』(マーク・ウェブ監督、2017)も同じく天才児を扱った作品でしたが、こちらはその天才児の行く末と…

ダイアン・キートンいいよねぇ、安定の良さです、作品も上質です(「シネマの女は最後に微笑む」更新されてます)

いやー忘れてた忘れてた。すみません。あけましておめでとうございます。先週末に更新された連載のお知らせです。 「シネマの女は最後に微笑む」第53回は、ダイアン・キートンとモーガン・フリーマンが共演した『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』(201…

母と息子だからこその展開、『母なる証明』(連載更新されました)

「シネマの女は最後に微笑む」第52回は、母と息子の密着関係が背後にある事件を前フリに、韓国映画の秀作『母なる証明』(ポン・ジュノ監督、2009)を取り上げています。 「最後に微笑む」のか???という作品ですので、大まかなストーリーを追いつつもラス…

『たちあがる女』/『天才作家の妻 40年目の真実』(連載2回分のお知らせです)

連載「シネマの女は最後に微笑む」の告知、一回飛ばしてしまった分も含めてまとめてお知らせします。 第50回は、グレタ・トゥーンベリさんよりずっと年上でずっと”過激”な環境活動家を主人公にした、アイスランドが舞台の映画『たちあがる女』(ベネディクト…

加害の引き受けと陥没のエレガンス/藤井健仁展テキスト

鉄を素材に彫刻を作り続けている藤井健仁の個展「ABJECTION X」が、来週から日本橋高島屋S.C.本館6階美術画廊Xにて開催されます。DMに掲載された拙文を、作家の了承を得てこちらに転載します。 ● 加害の引き受けと陥没のエレガンス 労働 アートと呼ばれるも…

なごやトリエンナーレについて『情況』2019秋号に寄せたテキスト

あいちトリエンナーレ2019と同時期に開催された「なごやトリエンナーレ」について、『情況』2019秋号の「あいちトリエンナーレ逮捕事件の真相 謎の団体を解剖する! なごやトリエンナーレ」(タイトルだけ見ると何が何だかですが)というインタビュー記事の…

オダギリジョーと西島秀俊の絡みが何気に素晴らしい『メゾン・ド・ヒミコ』(連載更新されました)

映画から現代女性の姿をpickupする「シネマの女は最後に微笑む」第49回は、2005年の邦画『メゾン・ド・ヒミコ』(犬童一心監督)を取り上げています。 全体に、ゆったりとした「行間」が取られ、そこで登場人物の心理を想像させるという日本映画らしい作り。…

なぜ毎晩同じ夢を見るのか?彷徨う二人の『心と体と』(連載更新されました)

映画から現代女性の姿をpickupする連載「シネマの女は最後に微笑む」第48回は、『心と体と』(イルディゴー・エニェディ監督、2017)を取り上げています。 深い森の中で寄り添う二頭の鹿/屠殺場で解体される血塗れの牛肉‥‥という対比的映像の鮮烈なイメージ…

プライドと理想が高く愛想と口が悪く世渡りの下手な一匹狼のすべての職業人に(連載更新されました)

映画から現代女性の姿をpickupする連載「シネマの女は最後に微笑む」第47回がアップされています。今回取り上げたのは、『ある女流作家の罪と罰』(マリエル・ヘラー監督、2018)。 様々な賞にノミネートされた佳作ですが、日本では劇場公開されてない模様。…

彼女はレイプ犯と何を「共有」したのか‥‥ 『エル ELLE』(連載更新されています)

映画から現代女性の姿をpickupする「シネマの女は最後に微笑む」第46回は、イザベル・ユペールが被害者然としないレイプ被害者を演じて話題になった『エル ELLE』(ポール・バーホーベン監督、2016)を取り上げています。 forbesjapan.com バーホーベンらし…

カジノに集まるアメリカ富豪の闇が興味深い『モリーズ・ゲーム』(連載更新されています)

映画から現代女性の姿をpickupする「シネマの女は最後に微笑む」第45回は、横浜市のカジノ誘致の件を枕に、ジェシカ・チャステインがカジノの経営者を演じた『モリーズ・ゲーム』(アーロン・ソーキン監督、2017)を取り上げています。 forbesjapan.com 実話…