2005-01-01から1年間の記事一覧

正しい妹たち

スーザンとルーシー 『ナルニア国ものがたり』シリーズの中の『ライオンと魔女』がディズニーで映画化という話を聞いた時は、「ええ〜?やめてそれだけは」と思った私であるが、いよいよ来春三月の日本公開を控えて、もう落ち着かない毎日だ。観たくない気持…

雑記 -「淳愛」と「純愛」

ついにあの「愛ルケ」の映画化(公開は来秋とか)が書籍刊行前というか連載終了前に決まってしまったばかりか、主演は役所広司だという。これ以上、渡辺淳一原作の映画に出ると、役所広司が嫌いになるばかりだ。もともと興味はないが、そんなところでせっか…

ジム通い

人の腹見て我が腹なおす トレーニングジムというと、室内で機械使って黙々と筋肉つけてるナルシーなバカマッチョのイメージ。しかも高料金。そんなところはスポーツ選手でもなければ、アメリカ人かブルジョアの行くとこである。私には縁がない。 ところが一…

『ラブちぇん』の笑いと哀しさ

夫婦交換の妙 木曜の深夜に『ラブちぇん』(LOVE CHANGE)という番組をやっている。 二組の夫婦の妻の方が、もう一方の家に二泊三日してそこの夫と暮らすのをドキュメントする番組。夫、妻ともに、他人との疑似夫婦関係を体験することで、日頃の自分の態度や…

会話

広島に日帰り出張した夫(47)が、昨夜ぐでんぐでんに酔っぱらって帰ってきた。 「俺はなあ、好きで生きてんじゃないんだ!嫌々生きてんだ」 「はあ。そうだったの」 「そうだ。嫌々だぁ」 「じゃあ死ねばいいでないの」 「死ぬに死ねんで生きとる」 「いつ…

『女という病』を読む

「自分」スパイラルの女 女という病作者: 中村うさぎ出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/08/17メディア: 単行本 クリック: 21回この商品を含むブログ (32件) を見る 少し前、テレビなどで中村うさぎを見ると私の周囲では、「あの人、そのうち自殺するんじ…

誰が作るのかという問題

おふくろの味 その人、独身?作者: 酒井順子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/07/01メディア: 単行本 クリック: 8回この商品を含むブログ (34件) を見る酒井順子のエッセイ『その人、独身?』を人から借りて読んだ。『負け犬の遠吠え』の各論(実践編と帯…

純愛の袋小路

嘘をつく 相手に愛されるために嘘をつくということが、しばしばある。女がしている化粧なんてその最たるものである。上げ底ブラだってそうだ。すべては男に愛されたいがためである。それもまずは見かけから。化粧だけでは済まず整形しないと、という女もいる…

お墓開き

初めての儀式 この間、夫の両親が墓を作った。二人とも七十歳を越しているので、そろそろお墓のことが心配になってきたようだ。葬式をしてお墓参りをするのは息子(夫)だから、本当は彼がその心配をしないといけないのだろうが、いつまでたってもその気配が…

『ふしだらかしら』を読む

おばあさんの性欲 面白い本を読んだ。『ふしだらかしら〜老嬢ジェーンのセックスとロマンをめぐる冒険〜』(ジェーン・ジャスカ/清宮真理訳/バジリコ株式会社)。ふしだらかしら-老嬢ジェーンのセックスとロマンをめぐる冒険作者: ジェーン・ジャスカ,清宮…

男子にはなれない ● 第九回 ● 群れる女

「喫茶店族」の横暴 私は三日に一度くらいの割合で、喫茶店に行く。仕事が休みの日は、必ず行くと言ってもいい。自分では買わないが読みたい雑誌や新聞に目を通すのが主な目的なので、その種類が豊富なところが、私にとっていい喫茶店である。 そしてもちろ…

作品の時間

未来がこわい 私が時間について考える時、参照するのは映画と音楽である。映画も音楽も、後戻り不可能な時間の推移と不可分の関係にある。 それを言うなら、演劇も小説もそうなのかもしれないが、演劇の場合もし俳優が舞台で倒れたらそこで演劇の時間はスト…

コスプレの隙間

熊本のミック・ジャガー この数年、大人を対象にした音楽教室が増え、生徒は十万人を超える勢いだそうだ。中年のバンドブームのせいである。 アマチュア・バンドを組むオジさんは、30代後半から60代まで広範囲に渡るようだが、だいたい若い頃にバンドを組ん…

うらぶれた大人のための宿

夏休みの逃避先 夏休みと言っても、私は行くところがない。 実は今どんどん書き進めねばならない長い原稿があり、春からずっとそれにかかりきりである。書き上げた結果どうなるかは未定だが、とにかく寸暇を惜しんで書いて定期的に編集者に送らないとならな…

なぜ中学生で子供を作ってはいけないのか

セックス可能なからだ 「男子にはなれない」第8回の最後の方で、「(避妊なしのセックス)→妊娠→中絶間に合わない→高校中途退学&できちゃった婚→生活苦」ということを書いた。セーフセックスを若者に勧めるのに、そういうイメージを与えるのも効果的であろ…

男子にはなれない ● 第八回 ● 純潔の掟

シルバーリングの教え 「セックスはすばらしい!」 「セックスはすばらしい!」(唱和) いったいなにごとかとぼんやり眺めていたニュース画面を注視すると、壇上で一人の男(白人)が聖書を振りかざして叫んでおり、会場の少年少女(見たところ白人を中心と…

「暴言を吐く」

マイナスの符丁の効果 二日ほど前、あるブログのある記事にコメントを入れたら、そこの書き手と大量の議論の応酬となり、今日の夜中はなんと三時過ぎまで書き込みをした。最後は私がブチ切れて議論から降りた。まあ大人げない態度ではあるが、どうしてキレた…

後回しのツケ

恐ろしい草むしり 今週で専門学校の仕事も終わった。来週二日ほど別の仕事の日があるが、それが済んだらこの上半期の仕事はおしまい。 専任の先生は何かと登校日があるようだが、私は学生と同じである。学生が授業に来れば行って、来なくなれば行かない。だ…

ヌードクロッキー

女の裸、男の裸 デザイン専門学校の授業で、なぜかヌード・クロッキーがある。 女性の裸を描くという西欧の長い美術の歴史は、ジェンダー的な観点からいろいろ問題も指摘されているが、それがそのまま日本の芸術教育にも受け継がれ、専門学校のカリキュラム…

夫の言動

昨日の晩、 「コンビニにタバコ買いに行ってくるけど、何か買うものあるか」 と夫に聞かれたので 「ない」 と答えた。するとややあって、 「もう帰ってきません」 と夫は言った。 別にその時喧嘩をしていたわけではない。よくそういう冗談を言うのである(私…

男子にはなれない ● 第七回 ● 肌の上の煩悩

肌見せと肌隠し 夏になると、女性は肌を露出する。女性といってもどちらかといえば若い女子。 私の行っている専門学校や大学でも、上はキャミソールやタンクトップ一枚という女の子が目につき出した。露出し始めの頃は皆まだ陽に焼けていないナマっちろい肌…

恋愛ファシズム

ラブ・ハラスメント 昨夜、お笑いコンビの雨上がり決死隊がホストの番組「アメトーク」で、女お笑い芸人を集めて恋愛トークをやっていた。 そこで「恋愛ってのはー」と喋り出した森三中の村上(一番小柄で一番ふくよかな人)が、宮迫に「おまえ、バージンや…

男子にはなれない ● 第六回 ● コスメ教国名古屋事情

痛恨の一万五千円 『女性自身』6月14日号の記事「名古屋嬢「美の執念」ここまでスゴイ!」によると、一ヶ月あたりのスキンケア支出額は、愛知県が全国でダントツのトップである。 データは資生堂が発表した「生活者と美の白書 '05年版」で、対象は15歳から6…

恋愛のかたわ(←差別用語)

ピンク・コーナー そこらの本屋に行くと、必ずピンクのコーナーがある。 フランス書院とかの官能小説文庫の並んでいるコーナーのことではない(あそこは見た目黒い)。女性ファッション誌のコーナーは全体にピンクが目立つが、ここで言うのは雑誌ではなく単…

究極の選択

「借金まみれのハンサム男と、裕福なブタ男、どっちが女を幸せにしてくれると思いますか?」 2000年秋に放映の月9ドラマ『やまとなでしこ』の、ヒロインのトホホなセリフである。「女を幸せにしてくれる」とは、言うまでもなく結婚相手として。彼女は、金持…

タンスの中の懊悩

捨てられない病 衣替えの季節である。 半年以上しまってあった夏物衣類を、衣装箱の奥から発掘する。まさに発掘するというに相応しい行為。物持ちがいいので、いつのまにかかなりの衣装持ちになってしまった。自分でもどれだけあるのか把握できてない。 高校…

女子の芸事

ハイパーガミーの条件 今はどうだか知らないが、昭和40年代の小中学生の女子には、ピアノかエレクトーンを習っている子が多かった。女の子のいる一家に一台、ピアノかエレクトーンがあったのではないかという趣き。 どうしてそういうことになったのか考えて…

男子にはなれない ● 第五回 ● 中3トリオの宿命

想定の範囲外 プロレスごっこではなく、マジ切れ(私が)の喧嘩。先日久しぶりにそれをやったお陰で、今腕がちょっと筋肉痛だ。夫はその際手首に引っ掻き傷を作ったので、暑いのに外で腕まくりができないと文句を言っている。そんなもの、犬に噛まれたとでも…

先生のお気に入り(続・伴奏者)

中学校の地雷 中学に入って最初の担任は、50がらみの金縁メガネをかけた音楽の女性教師だった。ちょっとしたことでヒステリックに怒り、一旦怒るとしばらくツンケンしているので、みんなビクビクしていた。 しかし早々に音楽方面に志望の決まっていた私は、…

伴奏者

音楽の時間 先日、ピアノレッスンのことを書いていたら、小学校の時の出来事を思い出したので、書いてみる。 小学校の先生というのは、基本的に全教科教えなくてはならないことになっている。人には得手不得手があるので、たまにどうしても音楽がダメで、他…