2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『私という病』を読む

「誰か、私に欲情して」 中村うさぎと小倉千加子の対談本『幸福論』(岩波書店)と、中村うさぎ著『私という病』(新潮社)を、一気に読んだ。 また中村うさぎですか。それ以外の本は読んどらんのか。いや読んでないことはないが、私の関心が「女」と「性」…

編集者

先生 こないだの金曜日、東京で三人の書籍編集者の人に順番に会った。 一日に三人の編集者。別に、急に売れっ子エッセイストになったのではない。去年会社を替わられた旧知の編集者さんへのご挨拶と、最近メールを下さった編集者さんにお会いするのと、今執…

出題バトル

水と穴 前記事に引き続き、美大受験ネタでもう一本。 入試に出るモチーフというのは、大学、科によって様々である。石膏像、静物、人物、動物。日本画科は静物が多いようだ。モチーフ台の上に、ガラス容器や花や果物などがセットされている状態を描くのであ…

三月の兎

受験狂騒 春は木や草が芽吹き日差しが暖かくなって、何とはなしに心浮き立つ時期である。しかし受験生やその関係者にとっては、一喜一憂するシーズン。 大学卒業後から三十代の半ば頃まで、名古屋の美術系予備校K塾で実技の講師として働いていた期間、やはり…

楽しい共学時代

中学の屈辱 私の中学時代はジェンダーという言葉もまだない、70年代前半の昔である。テレビでは、スポ根ドラマや学園ドラマが人気だった時期。 学園ものでは、喧嘩が強いガサツな男子、秀才くん、か弱い美少女といった布陣に、可愛くて気の強い女子というも…

続・共学別学論争

男女平等という困難 女子校や女子大が「自由な世界」であった(こちらの記事参照)ということは、その分、社会がジェンダーバイアスに覆われているということである。 たとえば共学(社会に近い状態)では、男子がリーダー役になりやすい。共学の中学、高校…

共学別学論争

女子校のここがいい この間、男女共学・別学の議論をして目からウロコの体験をした。その時のやりとりを思い出して書いてみたいと思う。 相手のYさんは名古屋芸大のピアノ科出身で、ピアノの先生をしている二十代半ばの女性。中学、高校と女子校だったそうだ…