2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「でも」を重ねる女・・・『女の園』を観て

木下惠介生誕100年 「女の園」 [DVD]出版社/メーカー: 松竹発売日: 2012/08/29メディア: DVDこの商品を含むブログ (9件) を見る木下惠介監督作品『女の園』(1954) をDVDで。戦前のような良妻賢母教育を貫く全寮制の京都の名門女子大を舞台に、旧態依然とした…

粘土と言葉

学校で人体彫刻を学んでいた期間だから、だいたい16歳から20歳くらいの頃。塑像の心棒を作るのが好きじゃなかった。 小割り(3、4センチ角の角材)と番線をシュロ縄で括りながら組み立てるのだが、これで大丈夫と思って粘土をつけていくと、中の心棒に対し…

「連れ風呂」の二人

小・中学校の頃、女子には連れ立ってトイレに行くという行動がよく見られた。「◯◯ちゃん、トイレ行かない?」「行く」、「トイレ行こかな」「私も」「私も」というふうに。男子からは「なんで女はトイレまで一緒に行くんだ。金魚の糞か」とからかわれた。 今…

ラッセンは「宗教画家」であり「インサイダーアーティスト」

またラッセンかと言われそうだが、一つ前の記事「美術史は歴史修正主義のカタマリ」に、ブックマークコメントでツボにはまる補足説明が入ったので書いておきたい。 Midas ↓美術史家としての立場から補っくと「ラッセンが正統文脈の美術史見直しに入らなかっ…

失われた街の人々

『あまちゃん』で描かれているのは岩手県北三陸市という架空の街だが、ロケ地が同県の久慈市だったため、舞台は実質、久慈市ということになっているらしい。 岩手県北西部の海沿いに位置する久慈市も津波の被害を受けたものの、死者2名、行方不明者2名に留…

美術史は歴史修正主義のカタマリ

ヤンキー、ニューエイジ、ラッセン(そしてアート‥‥) だんだん記憶が蘇ってきたので、トークイベント実況Togetterに拾われてない自分発言を、若干言葉を補いながらメモしておきます。 「歴史修正主義*1と言うと政治の論争になるのだけど、アートはむしろ歴…