現代アートを一般の人や初学者向けに解説する本はいくつか出ていますが、これはその世界に作り手として足を踏み入れようとしている若い人々(そうした子どもをもつ親御さんも含め)に向けたものです。
日本でアート、美術を学ぶことはどういうことなのか?を中心に、大きな問題から一見瑣末と思えるような問題まで、平易な言葉で語りかけるように書かれています。執筆者が16人と多い(私もその一人)のも、多角的な視点の提供に繋がっていると思います。
アートについての今までありそうでなかった学びの書として、おすすめします。26日発売。*1
●目次
Intorduction 現代アートの本当の学び方
Discussion Part.1 「答えがないアート」をどう学ぶ?
会田誠×日比野克彦
Study 1 子ども時代の学び
苅宿俊文・谷口幹也・成相肇
Study 2 美大における学び
大野左紀子・荒木慎也・暮沢剛巳・土屋誠一・村田真
Study 3 社会における学び
福住廉・土屋誠一・暮沢剛巳・山本朝彦・三脇康生
Stile 彼/彼女らはこう学んだ
川崎昌平
Discussion Part.2 「答えがないアート」をどう学ぶ?
会田誠×日比野克彦
Add 1 現代アートを学ぶ人に贈る35冊の本
特別座談会 学びの現場から
Q&A 現代アートに関する13の質問
筒井宏樹・橋本誠・土屋誠一・暮沢剛巳・村田真・大野左紀子・山本朝彦・成相肇
私はStudy 2で「なぜデッサンは必要なのか?」、Q&Aで「なぜ最近の美大生は女子ばかりなのですか?」、「仏像彫師はアーティストですか?」という質問について、お答えしています(質問は編集部から提出されたもの。他にも興味深い質問がいろいろ)。こうした素朴な問いに改めて向き合い、どのように伝えようか考えながら言葉を紡ぐのは、とても楽しかったです。
*1:最初間違えて24日と書いてました。。発売前に書店に行かれた方がいらしたら、ごめんなさい。