露芝

昨日の早朝、いつものように犬の散歩をしていて、田んぼの端の今は低い草むらになっているところに足を踏み入れたら、生い茂る緑の草葉の先端に一滴ずつ宿った朝露がずらーっと朝日を受けて輝いており、まるで細い草葉の一本一本がそれぞれ一つずつ光るイヤリングを付けているようで、思わず「タロ、見てごらん、綺麗だよ」と言うと、振り向いた犬の鼻先が丸い露まみれになっていた。
こういうことを後からふと思い出すと、ほんのり哀しくなるのはなぜだろう。一期一会だからからなのか。わからない。