ゴマのお汁粉と甘酒

「昔は、夏に冷たいお汁粉を食べたのか」と、今日の『とと姉ちゃん』を見て思った。
女学校時代、『元始、女性は太陽であった』に感動し、大学進学して出版の仕事に就いた鞠子は、自分より若い世代に同じような言葉を届け鼓舞したいと、平塚らいてうに原稿執筆依頼に行く。
快諾してくれたらいてうの提案はしかし、「夏に頂くお汁粉の作り方について、随筆を書きたい」という意外なものだった。
戸惑う鞠子にらいてうは、「甘いお汁粉を食べられるような平和があって、女性の権利獲得もあるのでは」ということを述べる。


最後の台詞は創作かもしれないが、このエピソード自体は実話に基づいているものらしく、とと姉ちゃん 第19週 鞠子、平塚らいてうに会う|朝ドラPLUSによれば、「リアルの『美しい暮らしの手帖』に平塚ていてうの汁粉レシピ「ゴマじるこの作り方」が紹介されたのは昭和24年(1949年)」。
黒ゴマをから煎りしてからペースト状になるまで摺ったものに、ぬるま湯を加えて伸ばし、鍋で煮立て黒砂糖と塩少々、仕上げに葛を混ぜて、茹で餅を落としたものらしい。
今なら瓶入りの黒ゴマペーストがあるので、わりと簡単に作れそう。冬でもお汁粉をあまり食べたいと思わない私だが、ゴマのお汁粉は食欲の落ちる夏に冷やして食べたら美味しそう。来週の友人宅のパーティではデザート担当なので、餅を白玉に変えて一度家で作ってみようと思った。


甘いものと言えば、ここ最近はずっと甘酒に嵌っている。だいぶ前に『ガッテン!』か何かで甘酒の効用が紹介されて売れるようになったらしく、各メーカーがたくさん出しているが、私の好きなのはかねこみそ株式会社のコレ。



甘味が丁度良い。生姜入りが爽やかな味だがいつも早くに売り切れてしまうので、生姜を摺って入れることも。午前中、家でデスクワークをする時は、朝食代わりにする。グラスに一杯で、結構お昼まで持つ。固形物をお腹に入れた時よりも、仕事が捗るような気がする。
甘酒なんて子どもの頃は、正月やひな祭りにちょっと飲むだけのもので、大人になってからは「甘」の取れた方の酒ばかり飲んで見向きもしなかったが、本来は夏バテ防止の飲み物らしい。夏の季語だということを最近知った。