「絵が描けるといい仕事」って何だろう(連載エッセイ更新)

WEBスナイパー(18禁)に連載中の「絵を描く人々」、今回は「絵が描けるといい仕事」です。


絵を描く人々 第9回 絵が描けるといい仕事


美術を志した14歳の頃、将来好きな絵を描いて暮らしていけたらいいなぁ‥‥とのんびり考えていました。5年後、芸術大学に進学して先輩たちを見ているうちに、「美術で自活するのは生易しいことじゃない」とわかりました。
卒業後の生活はずっと美術系予備校講師で賄い、その後は大学の非常勤で実技系科目も幾つか担当。他にも、子ども向け造形教室、デザイン専門学校の講師、ヘア・デッサンの講師などいろいろやりました。イベントで似顔絵描きをしたことも。アーティストとしては最後まで経済的に自立できませんでした。


絵(美術)そのものを仕事にするのは大変です。でも、絵を描くことと何かが結びついてできる仕事は、たくさんあります。直接絵を描かなくても、絵画的なセンスが要求される仕事、絵の能力が利点になる仕事、絵が描けるといい仕事も、案外あります。
いろんなかたちで絵と関係する仕事を見ていくと、今ほどビジュアル的なものが生活に関わっている時代はないんじゃないかと思えてきます。


今回のイラストはちょっと趣向を変えてみました。描いてみて、それが上手く描けないことがちょっとショックでした。なぜショックだったか‥‥見れば納得頂けると思います。