眠りにつく前に

幼いお子さんについて時々呟かれているid:white_cakeさんのtweet


「こういう場合はこうするんだ」と、その行為を意味内容抜きで覚えた子どもが、早速それを実行する。子どもは決まり事が好きなのだと思う。
私は子どもがいないが、母から聞いた話を思い出した。



二番目のtweetにいくつか反応があり‥‥





皆さん、同じようなことしてたんですねぇ(笑


「あったかいね」も「トントントン」も子どもにとっての決まり事であれば、親が読み聞かせるお話の文言も大事な決まり事。それを自分の中にしっかり刻み付けているから、異変や逸脱に敏感になるのだろう。子どもは妙なところで頑固で融通が効かない。


睡眠は小さな死だという。愛し合った後の昏睡を指して「プチ・モール」とフランス人が言ったのが始まりらしい。セックスでなくても、エネルギーを出し切った後の眠りは死に近い。
終日全力で活動した後の小さな死を前に子どもは、「何もかもがいつも通り。お母さんのお話も寸分違わずいつも通り」という安心の確認をして、眠りにつきたいのだと思う。
そんな子ども時代は短いし、自身が日々成長して変わっていくのに、子どもは「何も変わりませんように」と願っているのである。*1


ちなみに大人になってからは大抵、エッセイなどの比較的軽い本を読みつつ寝る。既読のもの中心。すべてがあまりにも早く変化していく中で、寝る前くらい「寸分違わずいつも通り」を確認し安心したいのかもしれない。

*1:そう言えば、母親もいつか年老いて自分より先に死ぬと知った時、しばらくの間は布団に入ってから「お母さんが絶対におばあちゃんになりませんように」という理不尽なお願いを神様にしていたことをぼんやり思い出した。