『シネマの女は最後に微笑む」第39回は、年金破綻を政府自らが認めた例の件を枕に、『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』(ジョン・マッデン監督、2012)を取り上げてます。2も作られているヒット作。
新天地で自分を生かす、勇気ある老女の「第二の人生」|ForbesJAPAN
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いろんな事情を抱えたイギリスの中高年男女が、滞在先のインドで試行錯誤しつつ、それぞれの再出発を目指す。そこに、インド青年の企業と恋が絡む群像劇。
コメディタッチでかなり多くの要素が盛り沢山なのに、よくまとめた感のあるエンタメです。
同じ中高年ものでも、前回の『エレナの惑い』の鬱展開のリアリズムと比べると、いささかファンタジーっぽいところはありますが、世代や国籍・人種を越えた信頼や友情の芽生えが、生き生きと描かれています。
特に、老人が若者のサポーターになれるところが、とてもいい感じ。
そして、どんな人にもそれぞれ積み重ねてきたものがあり、老いてもきっかけさえあればそれを再度生かすことができるという、希望のある展開に元気が出てきます。
ジュディ・デンチがやはり素敵ですね。なんせ80歳近くになって15歳も下のビル・ナイに慕われるんですから。ドラマの中で、ですが。