カジノに集まるアメリカ富豪の闇が興味深い『モリーズ・ゲーム』(連載更新されています)

映画から現代女性の姿をpickupする「シネマの女は最後に微笑む」第45回は、横浜市のカジノ誘致の件を枕に、ジェシカ・チャステインがカジノの経営者を演じた『モリーズ・ゲーム』(アーロン・ソーキン監督、2017)を取り上げています。

 

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実話(自伝)が元になっています。

ジェシカ・チャステインは、去年取り上げた『女神の見えざる手』の敏腕ロビイストと、かなりキャラがかぶっています。決定的なダメージを相手に与えず、罪は罪として受け止めるという清々しい姿勢も共通項。

こういう頭が切れて鋼のような女の役が、非常に良く似合う女優ですね。顔が濃くないところが逆に怜悧で抑制された雰囲気が醸し出されていると思います。

 

ヒロインの行動に影響を与える父親との関係性が通奏低音のようにあり、同じく「父の娘」である私には、とりわけ前半で刺さる場面が結構ありました。

後半は、夜な夜なカジノに集まるアメリカの富裕層の病み(闇)っぷりが見どころです。

 

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これまで連載で取り上げた映画一覧はこちら。

大野 左紀子 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)