プライドと理想が高く愛想と口が悪く世渡りの下手な一匹狼のすべての職業人に(連載更新されました)

映画から現代女性の姿をpickupする連載「シネマの女は最後に微笑む」第47回がアップされています。今回取り上げたのは、『ある女流作家の罪と罰』(マリエル・ヘラー監督、2018)。

 様々な賞にノミネートされた佳作ですが、日本では劇場公開されてない模様。自伝を元にした、文書偽造を巡る苦味とユーモアの効いたドラマです。

 

forbesjapan.com

 

中年の主人公は、かつてはヒットを飛ばしたものの今は不遇の孤独な伝記作家。共感できるかも‥‥と一瞬思うこちらの出鼻を挫く性格の悪さ、見てくれのダサさにドン引きしつつも、ブラック風味な展開に引き込まれ、気づいたら彼女の犯罪を応援したい気分になってしまっています。ヤバい。

 

コメディエンヌとして有名なメリッサ・マッカーシー、シリアスとコメディ半々の演技が素晴らしいですが、それにも増して、リチャード・E・グラントが演じる能天気なゲイのイカサマ師のキャラが最高です。この二人の、喧嘩しながらも通じ合っていく感じがまたいい!

 

わがままでプライドと理想が高く、迎合も妥協も一切したくないが、愛想と口が悪く世渡りの下手なすべての1匹狼の職業人にオススメします。