連載「シネマの男 父なき時代のファーザーシップ」第11回は、ロバート・デ・ニーロ監督の『ブロンクス物語』(1993)を取り上げてます。
イタリア系移民の少年と「二人の父」。デ・ニーロの監督作品としての評価は、王道の手堅い作りといったところでしょうか。
結構いろいろなエピソードが盛り込まれていますが、うまく捌いている感じです。2008年のギャング映画top10にも入っている秀作。
子供時代に魅力的な大人に出会い、父親がつまらなく見えるということはよくありそうです。それは現実の父に出会い直すための回り道だったりするのですが、もちろんそれは後にならないとわかりません。
原作となる戯曲の作者で、マフィアを演じるチャズ・パルミンテリの面構えが素晴らしい。
しかし邦題サブタイの「愛につつまれた街」は頂けませんねぇ。そんなイメージの作品ではありません。
次回はいよいよ『わが谷は緑なりき』(ジョン・フォード監督、1941)を取り上げます!
何が”いよいよ”かわかりませんが、映画の中の父親と言ったら、個人的にはまずこのお父さんです。あまりにも名作なので今まで手が出ませんでしたが、やっと書き上げました。
12月17日(土)の更新です。未見の方は、是非作品をご覧下さい。繰り返しますが名作中の名作です!