実話を元にした『幸せのちから』を様々なフィクションと比べてみた

プライベートがバタバタしておりまして、こちらの告知がだいぶん遅れました。
「シネマの男 父なき時代のファーザーシップ」第17回は、ウィル・スミス父子が共演して話題だった『幸せのちから』を取り上げています。

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経済的に行き詰まり妻と別れ、幼い息子を抱えてホームレスにまで追い込まれたセールスマンの男が、一転して株の仲買人として成功するまでを描いた、80年代初頭の実話を元にした作品。

幸せのちから』というタイトルは当初、邦題は何でも「幸せの」と安易につけて‥‥と思っていたら、原題も『The Pursuit of Happyness』。Happynessの綴りが間違っているのはわざとで、理由はドラマを見るとわかります。

テキストでは、これまでに取り上げた『自転車泥棒』、『クレイマー、クレイマー』、『チャンプ』など、有名な映画に登場した印象深い父親像と比較しています。

 

イラストで、ウィル・スミス演じるクリスの横に書いたのが、彼の商売道具である骨密度測定機。医療機関にセールスに行くのだけど、なかなか売れません。この当時、骨密度への注目はまだそんなに広がっていなかったんでしょうね。

完全に余談ですが実は、最初に「プライベートがバタバタして」と書いたのは、老母が転んで背骨を圧迫骨折したという事情があったからです。調べたら骨密度がとても低くなっていました。
骨密度測定機が重要なアイテムとして登場する映画について書いた後で、身内にそんなことが起こるとは‥‥!でした。


次回6月は、アンソニー・ホプキンス主演の『ファーザー』(2021)を取り上げます。これまた、年老いた親を持つ者には痛切に沁みる作品です。