獣と檻

そういうことで、「男が獣なら檻に」議論は終わったんですか。
最初からそんな"議論"はなかったの!「予防拘禁」なんて言い出す人がいたからおかしくなっただけ!
はい。そうかもね。でもえらいこと揉めたよ。
で、三周くらい遅れてつまらない話を(時間のある人は聞いておくれ)


「男は獣」とは、「男=獣」ではなく、「男の本性とは獣のようなもの」「男の中には一匹の獣がいる」の意です‥‥という当たり前のことは、もう既にどこかで出ました。
いくらトンデモなことばかり書いてるナベジュン先生でも、さすがに「男 is 獣、not 人間」と思ってるわけがない。「男というものはだね、みんな自分の中に獣を一匹飼っておるのです。もちろんボクの中にもね。まだまだ元気ですよ、ハッハッハ」と言いたいの。*1 男とは、より多くの女を抱きたいもの。欲望のままに生きたいもの。それが男の本性(女とは違う)。これはずっと先生があちこちで言われてきたことです。
こうした「男は獣」というメタファーを陳腐(というか有害)だとして嗤うためにわざとベタで受け取ったのが、「獣は檻に入れとけ」。それをまたわざわざマジ受けしたのが‥‥
ということだと思うが、それはもういいやね。


男の中には一匹の獣がいる(ということにする)。
ならば、「男の中で」その獣を檻に入れておけばいい。
檻?そんなもの「自分の中に」作った覚えはない、ですか。いやすべての人の中には檻がある。子供の頃にインストールされている。檻持たずして「人間」にはなれないようになっている。
内なる獣を檻に入れよ。放し飼いにするな。人に迷惑がかかるから。「獣、今なら出してもいいよ!」と相手に言われた時だけ出しましょう(それもう「獣」って呼べるかどうかわからないけど)。
男のほとんどはそうして獣を管理している。手なずけて、獣から大人しい犬にした人もいる。ジャンクフードをたらふく食わせて太らせ、獣の獣性を抑えている人もいる。檻に入れてから一度も獣の顔を見てない人も、檻の鍵を川に捨て獣ごと檻を埋めちゃった人もいる。
「男の中には獣がいる」としても、自分で自分の獣を適宜「予防拘禁」しないと、人間社会から疎外される。しかし中にはそれが大変ルーズな人がいる。そういう意味では「獣は檻に入れとけ」になる。*2 「どう見てもこの人の檻、壊れちゃってるよ」という人もたまにいるから厄介だけど。(追記:あ、でもそういう人のためには本物の檻があるんだわな)



実は女も檻で獣を飼っている。女の獣は小さいから(または大き過ぎて逆に?)目立たないだけ。


私の中にも獣がいた(笑)←(笑)付けざるを得ないw  そう凶暴な奴ではないが獣は獣だ(笑)←付けざるをww
もちろん檻からは出しません。ずーーっと出していません。「今なら出してもいいよ!」とは人はなかなか言ってくれないものなんだね。こないだ見たら、檻の中で死んでました(たぶん老衰)。



●ほとんど関連しない記事
ケモノの季節 - Ohnoblog2

*1:http://b.hatena.ne.jp/ohnosakiko/20091206#bookmark-17730096に同じようなことを書いた。

*2:ナベジュン先生なら「いや、普段は一応檻に入れてはいるがね、時々暴れて脱走するんで困るんだよねこれがハッハッハ」と仰るはず。