たまに見かける「ぼん敵」認定についてのメモ

だいぶ前に「ぼんやりサヨク」という言葉で盛り上がっていたようだが、ぼんやりしていたので完全に話題に乗り遅れた。代わりに「ぼん敵」について書く。
「ぼん敵」とは何か。「自分にとってぼんやりとした敵」のことである。なんとなく気に食わない奴、それが「ぼん敵」。えー、今私が作った言葉です。


ネット上には様々な意見が溢れているので、「この人とはたぶん根本的に合わない」「こいつ大嫌い」と感じるような人も出てくる。特にこっぴどく批判されたり、しょっちゅうブコメなどでdisられたりすると、そういうネガティブな印象は抱き易くなる。そして、その人を個人的に「敵」認定してしまう。ここまではよくあることだ。
「ぼん敵」はしばしば、この「敵」との関係で現れる。


例1
1) Aがある件でBを批判
2) B、Aを敵認定
3) Cが別件でAを評価
4) B、Cをぼん敵認定


例2
1) Aがある件でBを批判
2) B、Aを敵認定
3) Aが別件でCを評価
4) B、Cをぼん敵認定


Bの振る舞いはたとえば、相手の記事へのブックマークに、微妙なネガティブブコメとして現れたりする。それもあまり記事内容に即してなかったりする。相手を批判するブコメなどにスターをつけて回るという、陰にこもった振る舞いになることもある。
Aなら「disったせいだな」と考えることもできるが、1)〜3)の経緯に気づかないCにとっては最初不気味である。


Bが4)に至るのは、2)の段階に原因がある。そこでAと議論していれば、仮に最終的な意見の一致を見なくても、安易な「敵認定」などしなくて済むことがある。この件では相容れなかっただけかもしれないと思うこともできる。
だがBはこっぴどく批判されたことに傷つき根に持ちかといって議論もせず、そのために溜まった鬱憤が変に発酵してしまい、3)を目撃して化学反応を起こし、4)に至る。


議論でも批判でも評価でも、その中身をじっくり考えるのは面倒臭い。だが「誰が誰を批判し、誰が誰を評価したか」「誰と誰が敵対し合っていて、誰と誰が仲良しか」ということを見るのは比較的簡単だ。Bは語られることの内容より人間関係で対象を見、「敵」や「ぼん敵」を創造する。