連載「絵を描く人々」で『この世界の片隅に』について書きました

WEBスナイパー(18禁)の連載エッセイ「絵を描く人々」、更新されました。


絵を描く人々 第10回 描くことの光と闇


ダークサイド(暗黒面)とライトサイド(光明面)は、ジェダイの騎士だけが直面するものではありません。それは表現行為につきまとい、しかも容易に反転してしまうもの。
ライトサイドの裏に常にダークサイドあり、またダークサイドなくしてライトサイドなし。その二つがぶつかりあい、発展的に統一された時におそらく、「傑作」が生まれるのでしょう。


今回のモチーフは順に、私にとっては忘れ難いある美大受験生、芥川龍之介の『地獄変』、『この世界の片隅に』の三つです。
「この世界〜」は、ネットでも続々とレビューが上がる中で何か書きたいと思っていましたが、今回「描くこと」という観点に特化して考察してみました。
主人公すずが「絵を描く人」であることの重要性、それがいかに物語の中核に組み込まれているか、ある程度明らかにできたと思います。
どうぞよろしくお願いします。


イラストの鉛筆デッサンは、すずが配給で受け取り、いろいろ工夫して食卓に出していた食材に因んで、鰯の丸干しです。
約2時間、目の前に置いて描いていたので、部屋が干物の匂いで一杯に。。。終わった後はサッとあぶって、晩御飯のおかずに頂きました。