構図とか余白とか、難しいと思いませんか‥‥連載「絵を描く人々」更新

絵を描く人々 第17回 構図と余白 - WEBスナイパー *1


絵を作る要素の中で、一番難しいのが構図だと私は思っています。小・中学生の頃は、白い画用紙を前にうーんと考え込んで手が動かなかったこと、色を大半塗ってしまってから「なんか違う‥‥」と思ったことが、何度もありした。
お絵描きツールだとそういう失敗はないのかもしれませんが、基本的な構図センスがあるかないかはやっぱり浮上してきます。これは、たくさんの絵を見て学ぶこともできますが、もって生まれた勘のようなものもあるんじゃないかと思っています。


対象をスマホで撮ってネットに上げることが一般化した現在、そういうところで案外、構図感覚が養われているかもしれません。いわゆるインスタ映えする構図ってありますね。
今回は絵の構図のことしか描いていませんが、マンガの構図も影響力が大きいと思います。一コマの四角のプロポーションや大きさ、それを1ページ(あるいは見開き)にどう配置するかというところから始まる、構図作り。そして、それぞれのコマの中の構図の決定。考えてみると、もの凄い量の構図を一つの作品の中で作っているわけですね。
映画もそうです。そしてマンガも映画も、ほぼ一瞬で全体が見渡せる絵画と違い時間にかかわる表現なので、構図の考え方も微妙に違ってくると思われます。映画のスチールが作品の一こまの流用ではなく、よく似た感じで別に撮影された写真を使ったりするのも、それが動きの止まった「絵画」として見られるものだからでしょう。


さて、今回のイラストは梅干しのデッサンです。
詳しくは最後のキャプションをお読み頂きたいと思いますが、画像は元絵を縮小しているので「実寸」ではありません。画像をクリックすると大きくはなりますが、まだ実寸より小さいです。でも幾らか細部は見やすくなると思います。
一時間半描いていて、口の中がとても酸っぱくなりました。あの酸っぱさが、余白にも滲み出ているといいのですが。


次回は最終回です!

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