学校では、誰もが15秒だけスターになれる

J-CASTニュース:モンスター親は日英米共通? タイムズ記事に共感コメント
痛いニュース(ノ∀`):「日本のモンスター親の圧力で学芸会で白雪姫25人登場」記事、英米でも反響‥‥「アメリカみたい」「共産主義だ」


えらく話題になっていたが、ネタではないかという疑いを棚上げして乗ってみる。
痛いニュース」スレッドや言及記事を見ると、自分の娘をヒロインにしたいがために学校に圧力をかけるモンスター親に呆れるものが多かったのだが、ちょっと違ったこんな見方があった。

「白雪姫が一人だけって誰が決めたんだ!」と迫ったのならこんな素晴らしいことはない。たった一人のお姫様という特権が25人に分ち与えられた以上、それはもう特権ではない。


モンスターペアレントという希望 - planetカラダン


もしそういう意図で、親達が一致団結して「白雪姫」という時代錯誤なヒロイン物語の換骨奪胎を目論んだのだったら面白いが、「我が子を主役に」願望を「みんな平等に」の建前で隠蔽したものだろう。自分がヒロインになりそこねたルサンチマンの昇華を子供に仮託していたのかもしれない。
実際には、舞台に同時に25人もの「白雪姫」が登場したわけではなく、台詞を25に分け、一人ずつ舞台に出して喋らせたのだろうと推測する。一人が後ろの幕に引っ込んだら一人が出てくるって具合に。
「未来には、誰もが15秒で有名になれる」(byアンディ・ウォーホル)ならぬ、「学校では、誰もが15秒だけスターになれる」。


しかし、そもそも今どき小学校の学芸会で「白雪姫」とはなんたるアナクロニズム!という意見が見られなかったのが、今思えば不思議だった。
女の子のお姫様願望と白馬の王子様コンプレックスをくすぐる、ジェンダー規範バリバリの題材を選ぶ教師のセンス。闘う姫の物語『風の谷のナウシカ』からもう24年にもなるのに、今更なぜに寝たまま王子を待つ姫の話?
それとも子供からのリクエストだったのだろうか。そうだとしたらどうせアニメを通してだろうから、ディズニーに脳を汚染され過ぎだ。



●付記
この古いアニメは60〜70年代のアメリカのサブカルチャーではネタの対象で、白雪姫が七人の小人にレイプされるという、元のアニメ絵を使ったコミック(著作権法違反なので地下出版物)もあったという話をどこかで読んだ覚えがある。「王子様との初夜を迎えた白雪姫の処女膜には、七つの小さな穴が開いていましたとさ」というオチ。処女膜に穴(笑)。
最近では、ディズニー社自ら『魔法にかけられて』でパロディをやっている。