日本の学校教育の中にも、スピリチュアル的な考え方は根深くある。宗教色は払拭されているとは言え、90年代後半からゆとり教育の中で言われた「生きる力」といった文科省の掲げるテーマの中には、「心」や「感性」を重視する精神が強く見られた。
ゆとり教育が見直しになってかなり経った中、義務教育の美術科教育においてはまだ生きている「個性」「感性」「豊かさ」「自由」「創造性」「人間形成」「いきいき」といった言葉群。それらに基づいた教育は幼児から10歳頃までは一定の成果をあげるものの、それ以降はむしろ美術、アートへの誤解や短絡的な態度を育ててしまうこともままある。
個人と「見えない世界」とを繋げるスピリチュアル思想は、宗教美術の由来をもつアートというジャンルで繁殖しやすい。そうしたものに亀裂を入れたり切断したりする機能の方は、忘れられがちである。
‥‥というわけで、来週19日(火)のトークイベントでは、そんな話もできたらと思っております。
席は一昨日の段階で半分以上埋まっている状態とのことなので、予約はまだ受けつけています。遠方からいらっしゃる方もあるそうです(ありがとうございます!)。当日受付でもたぶん入れると思いますので、どうぞお気軽にお越し下さい。(追記/今メディアセブンのtwitterを見たら「残席僅か」らしい。予約した方が確実かも)
● 参照/トークイベントのお知らせ
● 御礼(追記/21日)
19日、ご来場下さった皆様、どうもありがとうございました!
人数を心配しておりましたがまずまずの入りで、遠くからお越し下さった方もいらしたようです。概ね好評だったようで、ほっとしております。
個人的には、2時間目一杯使って喋るつもりで10分刻みのタイムテーブルを作って準備していたのですが、行ってから、トークは1時間半、後は質疑応答、9時前に終わらなくてはならない(建物の施錠の関係)ということがわかりまして、もう一歩踏み込んだところまで十分お話ししきれなかった点が反省点です。でも質問、ご意見など結構出して頂き、多少補足することができました。感謝しております。
また機会がありましたら、どうぞよろしくお願い致します。