主婦の旅行

実家に帰った時に母親が自己中すぎてびびった - Hatelabo::AnonymousDiary


この記事の書き手と母親との会話部分を抜粋。

母「やっぱり旅行は友達と行くに限るわよね。」
俺「どういうこと?」
母「だって温泉入って一泊するのにお父さんと行ったら倍お金がかかるでしょ?」
俺「2人で行ったら2倍かかるのは当たり前でしょ?」
母「そういうことじゃないわよ。私が温泉行くのにお金が倍かかるの!」
俺「???」
母「だから、あたしとお父さんだと結局財布が一緒でしょ?だから倍かかるの。同じことしてるのに倍お金がかかるなんて無駄でしょ?」
俺「・・・。」


ブックマークコメントにあったような「夫の悪口」「身内をけなす」とまでは感じなかったが、同伴者である夫の楽しみについての視点が一切なく、自分の楽しみにかかる費用の計算にしか関心がないことをあからさまにしている(「私が温泉行くのにお金が倍かかるの!」)点で、息子にゲッソリされても仕方ないとは思った。
自分のブコメには「お母さんが友達同士で話しているならいいけど、息子に言うような内容じゃないなと思った。」と書いたが、もし一緒に旅行する友人がこういう話をしたら、やはりちょっとゲッソリするかもしれない。あなたが私と旅行に行くのは、家計に響かないからってだけなのかと。


「旅行に行くなら夫とより友達の方がいい」と思っている中高年の妻は、わりと多いのではないかと思う。国内の田舎の観光地に行ってみればわかるが、50代後半から60代を中心とした中高年の女性のグループがとても多い。皆さん、ものすごく元気で賑やかで楽しそう。その中に夫婦連れの旅行者が混じっている感じだ。
彼女たちを眺めていて、ずっと専業主婦で夫と子どもの世話に明け暮れてきて、旅行くらい同性の友達同士でうちのこと忘れて楽しみたいってことなんだろうなぁと感じた。旦那さんも、しばらく煩いのがいないからこっちも羽伸ばせていいや、くらいに思っていたりして。俺の給料で行かせてやっているんだ? それでまた奥さんが機嫌良く主婦業を頑張ってくれるなら、結構なことじゃないですか。


記事の母親と父親がそういうケースに該当するのかは、文面からはわからない。ただ、「旅行は友達と行くのがいい」と結婚生活の長い専業主婦が言う場合の理由は、「夫とでは息抜きにならない」が多いのでは?と思っていたので、ここでお金の損得勘定しか出てこない点にちょっと虚を突かれた。
「夫とでは息抜きにならない」という人の場合は、相手は選ぶものの、ともかく誰かと旅行の楽しみを分かち合いたいと思っている。娘と旅行するのが楽しいと思っていたら、娘の分まで自分持ちでも娘と行くだろう。
しかしこの母親が一番気にしているのは「自分の楽しみに一人分以上の金がかからない」ことだから、誰かと楽しみを分かち合うということは、関心としては二の次なのだろう。
この人が一人でも温泉旅行を楽しむことのできる人なら、単独で旅行するかもしれない。温泉を一人で満喫し旅館の食事を一人で満喫しぶどう狩りなどレジャーも一人で楽しむ。宿泊費は若干割高になるかもしれないが、基本的にお金が一人分しか出ていかないという点では、友達と行くのとほぼ同じである。一人じゃ寂しくて厭だから(金のかからない)同伴者が必要になるだけだ。


では、もし何かの抽選でペアの温泉宿泊券が当たったら、この母親は誰と行こうとするだろうか?
友達と行こうが夫と行こうが、お金がかからない点では同じである。つまり純粋に「誰と旅行の楽しみを分かち合いたいか」という話になる。ここで「夫とでは息抜きにならない」人は友達を誘うだろう。
この母親は、誰を誘うのだろうか。もし「お父さん」を誘ったら、記事の書き手である息子の「俺」は、少しは安心するのだろうか。