妻が同性愛者とわかった聖職者の決断に注目する『ロニートとエスティ』(連載、更新されています)

「シネマの女は最後に微笑む」第68回は、『ロニートエスティ 彼女たちの選択』(セバスティアン・レリオ監督、2017)を取り上げています。

 

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NYで自由に生きる独身のロニートと、ユダヤ教のコミュニティに住まう既婚のエスティ。正反対の生き方をしている幼馴染の二人が故郷で再会したことから、セクシュアリティをめぐって大きなドラマが展開していきます。
日本人には馴染みのない、戒律の厳しいといわれる正統派ユダヤ教徒の社会が描かれていますが、独身女性に「結婚は?」「子供は?」などと問うのは、日本の社会でもまだ見られる振る舞いかもしれません。

終盤、妻が同性愛者だと知った聖職者の夫の、苦悩の果ての踏ん切りのつけ方が実に見事で、一気に場を攫っていきます。彼が主役だったかと思うほどです。


監督のセバスティアン・レリオは、トランスジェンダー女性を描いた『ナチュラルウーマン』(2017)を撮っている人ですね。

こちらで書いています。

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