「シネマの男」第四回はティム・バートンの『ビッグ・フィッシュ』です

連載更新されました。今回は『ビッグ・フィッシュ』(ティム・バートン監督、2003)を取り上げています。

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ポイントは父と息子の職業の違いに注目し、フィクションと現実の融和に重ねた点です。「人はただ出来事の積み重ねを生きるのではない」のですね。

バートン監督のパートナーで、さりげなく一人二役を演じているヘレナ・ボナム=カーターの役割が、非常に重要かつユニークで面白い。彼女は、物語内の現実とフィクションが溶解する地点に立っています。
ちなみに昔はヘレナ・ボム=カーターという表記をよく見たのですが、wikiで確認したらヘレナ・ボナム=カーターでした。発音に合わせたんでしょうかね。

 

アルバート・フィニー演じるお父さんは、側から見ると愉快で愛すべき人物だけど、自分の父親だったらちょっとウザいかな。お顔、楽しく描かせて頂きました。

彼の若い頃を演じるユアン・マクレガーが、またいいんですよね。楽天的で。なんだかんだあっても、基本的に楽天的であるというのは、生きていく上で結構重要なことだと思いました。

 

次回は、『クレイマー、クレイマー』のダスティン・ホフマン演じるお父さんを取り上げます。先日久しぶりに見直しましたが、やっぱりこれよく出来てるなぁと思ったのと同時に、40数年も前の作品とは思えない生々しさも感じました。どうぞお楽しみに。