様式美と現代的モチーフの合体『声/姿なき犯罪者』

「映画は世界を映してる」第5回は、クライムアクションに振り込め詐欺という現代的なテーマを絡ませた韓国映画『声/姿なき犯罪者』(キム・ソン&キム・ゴク監督、2021)を取り上げてます。

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スピード感のあるエンタメ作品。わりと定石通りの展開で、ヒーローはヒーローらしく悪党は悪党らしく描かれていますが、こういうシリアスなモチーフでも、ところどころにちゃんと笑いを入れてくるところが、韓国映画らしいと思います。オチもなるほど。

テキストでは後半「色彩」に注目してみました。ドラマが定型に則ってるように、色彩の使い方もわかりやすく、様式美すら感じさせます。

 

ところで、食料危機の未来を描いたSF『ソイレント・グリーン』(リチャード・フライシャー監督、1973)がデジタル・リマスター版で公開されたそうなので、次回はこれを扱いたいな。未見の方は是非。AmazonPrimeVideoで配信しています。