DVについての講演会が中止された件

既にいくつかのブログで取り上げられていますが、ここでも遅ればせながら記事にしておきます。


20日茨城県つくばみらい市主催で開催が予定されていた、「東京フェミニストセラピーセンター」所長平川和子氏のDVをテーマにした講演会が、反対団体の100件を超える抗議(市職員への威嚇行為もあった模様、こちら参照)を受け、16日に中止が決定された。
つくばみらい市講演会中止の報道
毎日jp
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20080118k0000e040081000c.html
東京新聞web
http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20080118/CK2008011802080348.html
産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080117/crm0801171225014-n1.htm


反対団体は『DV防止法犠牲家族支援の会』『主権回復を目指す会』(興味のある方はググってください)というもので、「DV防止法は家族を破壊させるための欠陥法だ」として反対している。


●DVとは?
http://www.pref.chiba.jp/syozoku/b_dankyou/main/dv/whatsdv2.html
●DV防止法
http://www.pref.chiba.jp/syozoku/b_dankyou/data/dvbousiho2.html
●男性被害者も声を上げるべきという意見(反対団体のものではない)
http://blog01.okawauchimari.net/2005/11/dv_c28a.html


つくばみらい市の講演会中止の判断を受けて、同県茎崎高校でNPO法人が一年生約60人を対象に予定していた、若い世代で多発している「デートDV」についての知識を広め予防するための講義も、混乱を予想した学校側の判断で中止された。
また、新潟県長岡市教育委員会主催で27日に予定されている平川氏の講演にも、中止を求めるメールや電話が30件以上寄せられている(同市は講演を行う方針)。


つくばみらい市の講演会中止に対しては抗議文が発表され、現在、実施を求める署名活動が行われている。
●講演会中止に抗議し改めて実施を求める抗議文、および平川和子氏がつくばみらい市市長に宛てた意見表明
http://www.againstgfb.com/tsukubamirai_shomei.html

●抗議署名のフォーム(今月28日正午まで)
http://www.againstgfb.com/action/200801.html



DV防止法は7年前に施行され、平成16年に改正されている。被害者からの申し立てによって実情が調査されるが、保護(調査)機関の機能不足、手続き上の問題点なども指摘されている(参照:http://ja.wikipedia.org/wiki/配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律)。
暴力を「被害」とは思えず、加害者と共依存関係になる場合も多い。「愛」と「暴力」や「支配」は紙一重であり、そこにどこまで「法」が介入できるかという微妙な問題がつきまとう。一方で、DV加害者の男性も、ある意味「家族」や「結婚」の犠牲者という見方もできる。
また「夫から妻へ」に比べるとかなり少数ながら存在する、「妻から夫へのDV」についての取り組み(男性自身の申し立ても含め)が遅れていると指摘する声もある。反対者の中にはそうしたケースを持ち出して、現行DV防止法を「偏った」ものであるとする意見もあるようだ。
だが、被害が深刻であることは事実だ。被害者の中には報復を怖れたり、経済的問題などによって泣き寝入りしている(女性が専業主婦である場合など)ケースが多いとされ、被害の実体が明らかにならないという問題も抱えている。こんなふうになってしまってからでは、遅過ぎる。
こうした中で、公的機関がDV及びDV防止法についての知識を広めることは、潜在的被害者が声を上げやすくする、あるいは被害の拡大を防ぐという目的があるのであって、「家族破壊」になるからそうした活動を中止すべきとして、主催者に圧力をかけるような行為は納得できない。「家族とは何か」については、今現在のDV被害者の保護、救済とは別に、時間をかけて議論されるべき問題だ。つくばみらい市が講演会を取りやめたのは間違った判断だったと思う。
ということで、私は署名しました。



●おまけ
で、おまえんとこはどうなんだというと、「セックスの拒否はDVだ。精神的虐待だ〜」と夫に言われております。「したくなくなったもんはしょうがない。強要する方がDVだ。私はベタベタしたいだけなんだ」と返してますが、決着はつきません。もうこのやりとりも最近は飽きました。なんでもいいから仲良くしてや。