「おばさんになれば“なるほど”」、第八回がアップされています。

サイゾーウーマンに連載中のエッセイ、今回のテーマは「クロワッサンな人」です。


“ただのおばさん”を敬遠した「クロワッサン」症候群、中年女性の胸にくすぶる思い


『クロワッサン』という中年女性向けのマガジンハウスの雑誌はよく知られていますが、1970年代の終わり頃は「女性の自立」を促す啓蒙雑誌でした。1959年生まれの私くらいの世代が、かろうじてそのあたりの雰囲気を覚えているかと思います。
とは言っても、私にとって『クロワッサン』はやはり上の年代の雑誌で、手に取っていたのは『an・an』でしたけど。
当時はちょっととんがったファッション雑誌であった『an・an』が、ある時「普通」の雑誌になったのは驚きでしたが、『Olieve』も知らないうちに休刊となっていて、でもその何年も前から私は雑誌を買うという行為をやめていたのを思い出します。
とまれ、「クロワッサン」的なものは1950年代生まれの女性のメンタリティのある部分を、確実に形作っているのではないかと。良い意味でも悪い意味でも。


というわけで、今回は写真はありません。「クロワッサン」的なものは言わば、全国の(どちらかというと)山の手のカルチャーおばさんの中に巣食う、形のない何かです。