『ワタシが私を見つけるまで』、『レイトナイト 私の素敵なボス』(連載更新されてます)

バタバタしていて更新が大幅に遅れました。すみません。
「シネマの女は最後に微笑む」第93回、94回のお知らせです。


◆『ワタシが私を見つけるまで』(クリスチャン・ディッター監督、2016)

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原題はHow to Be Single。邦題は個人的には今ひとつ好みじゃないですが、アラサー独身女性の群像を描いた作品としてなかなかよくできてます。
恋人と一旦別れてニューヨークに出たヒロインが出会っていく人々の背景が興味深く、一つ一つのエピソードに捻りが効いてます。会話をはじめとした細部が光っており、それぞれの最終的な選択、落ち着き方にも好感が持てます。特に30歳前後の方にお勧め。
ヒロインはダコタ・ジョンソン演じるアリスですが、友人ロビンを演じる、コメディエンヌとしてのレベル・ウィルソンが、非常にキレがあって面白い。

メラニー・グリフィスの娘ダコタ・ジョンソンは、顔の雰囲気がイザベル・アジャーニにちょっと似ていると思いました。たまにアン・ハサウェイも入るかな。コスチューム・プレイが見てみたいです。

 

◆『レイトナイト 私の素敵なボス』(2019)

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著名な女性TV司会者と男ばかりの部下、そこに「多様化枠」で形式的に採用される一人のインド人女性‥‥。どこでも叫ばれるようになった「多様性」の実質を、アイロニカルに描く快作。
司会者キャサリン役のエマ・トンプソン、生き馬の目の抜く業界でトップに上り詰めた女性の剛腕、奢り、融通の効かなさ、裏と表のギャップを、これでもかというほどリアルに演じています。

彼女に憧れるインド人モリーを演じるミンディ・カリングは、実にチャーミング。
そして、ボスには戦々恐々としつつ、モリーを歯牙にもかけなかったライターチームの男たちが徐々にですが変わっていくさまも、ユーモアをもって見事に捉えられています。

面白いです!