言葉

「知っていると想定される主体」への抵抗

転移という疑似恋愛感情 俺に理解ができないような難しい文章を書いている奴はみんな莫迦(ひーらーちゃんぷるー) 「頭のいい人が書く文章問題」について考えている(しあわせのかたち)※現在、ブログは閉鎖されている。 「わかる」ことと作者の転生(ish☆…

これはひとりごとではないです。つっこんでください。

9日の記事について 「ブログに現れる『私』という症候』」という最近書いた記事が、なんとなく、自意識の表出を批判している記事だと受け取られているような気もしないでもないのだが、これは単に私の自意識過剰のせいなのか? 記事前半は千野帽子の雑誌連載…

書くことについて

その作品の表面的な「読み易さ」に反して、実験的な現代作家として評価されている小説家の金井美恵子は、「私は小説を読んだから小説を書くようになったのだ」とどこかで語っていた。 本を読むのが好きな少年少女は、最初に読んだ一冊に導かれて小説の世界に…

ブログに現れる「私」という症候

「あれはひとりごとなんです。ほっといてください」 先日知人から、興味があればどうぞということで三つの文章がPDFで送られてきた。雑誌『日本語学』に連載されている千野帽子の「本のしっぽ」の第8信〜10信。 千野帽子は私の認識では、少女文化やそれと関…

大それた望みを抱きましょう

「健全な精神は健全な肉体に宿る」という言葉がある。昔は小学校や中学校の入学式や朝礼などで、これを引いて長々と訓辞を垂れる校長先生がよくいたものだ。 この言葉はしばしば「差別的な言葉」として問題にされるが、本来は「心身ともに健康であることを祈…

躓きの石とともに

「子供」(ドロシー・ロー・ノルト) この詩は、以前仕事していた短大の保育科の教室に貼ってあるのを見たことがあり、その時は「ふーん、子供は褒めて伸ばせってことか。でもなんか説教臭くて好きじゃない」くらいにしか思わなかった。 で。改めてこの詩を…

はてなブクマページのキーワードの謎

はてなブックマークのページ、皆さんはよくチェックしていらっしゃいますか。自分のところはしばしば見るという人は多いと思う。 私もエントリを上げた後、誰かが「これはひどい」と「これはすごい」を同時につけててくれないかなとか、コメント欄に書き込む…

ブロガーのルックスを云々すること

オフ会レポートを書かなかった理由 はてな界隈のオフ会に参加した私のリアル発言を引いた瀧澤氏の記事にこういう反応があって、草実氏のところ(コメント欄も参照)でも取り上げられた。その捕捉として。 瀧澤氏の記事のコメント欄で私が名前を出した人々は…

DQN、ビッチはなぜモテるのか

「いま、ここ」の欲望の充足 「殴らぬオタより殴るDQN」「ヤラせぬ喪女よりヤラせるビッチ」 いつものように、話題が過ぎ去った頃に遅れてひっそりのパターンです。あちこちでエントリがかなり上がっていてリンクをはるのも大変なので、そのあたり省略。 「…

すべては既に書かれている

二週間ほど前のある夜、黒服サングラスの男達が家にやってきて、寝転んでテレビを見ていた夫に言った。 「怪しい者ではありません」 夫が「な、なんだあんたら‥‥」と言っている間に彼らは、作り置きカレーの鍋を見張りながらキッチンに持ち込んだノートパソ…

行動規範と個人的倫理

今回の一連の騒ぎ(?)で、「問題行動の見過ごしは連帯責任か?」という点が各所で言及されているので、改めて自分のスタンスを明確にしておきたい。 私はもともとこれを、ネットのあらゆる人間関係に一般化してはいない。 通りすがりに問題ある言動を目撃…

いろいろなエントリやブクマコメントを見て感じたことなど

私は10日の記事を、特定の事象についてほのめかす形で書いた(そうした理由はkanose氏の6/11の記事のコメ欄を参照)。 特定の事象の「特異性」については、Masao氏の記事で端的に述べられている。そこのコメ欄でも少し書いたが、この件にはネット上の人間関…

ネット上の暴力

こないだのエントリのコメ欄(11/19追記:5/31のコメント欄は復元できませんでした)で、ショータ氏とやりとりしていて考えたネット上の暴力について。ここでは、罵倒について考えてみる。 罵倒言葉はそれ単体で取り出せば、不快な言葉である。できれば口に…

性的視線への「批判と抵抗」を考える

女らしくしたくない女子 もう話題としては時期外れになってきたので、言及してもよほど興味のある人以外読まないだろうと思うが、少し前、増田(はてな匿名ダイアリーのことをそう呼ぶ‥‥なんで?知ってる人教えて)で、こんな記事が出た。 「女らしくしたく…

「すべての○○は××である」という言明

挑発性と意外性と説得力 少し前はてな界隈で、<<間接的>>であれば、当然誰もが潜在的に「人殺し」だと思うんだけどなーとか、お前らは間接的人殺しだという記事を巡って議論があった。まだこのあたりのコメント欄で続いているが、これらの言葉が指し示し…

憚られる名前

親につけてもらった名前でも、他人から見ると「こんな名前つけられると負担だろうな」とか「ちょっと恥ずかしいだろうな」といったものがある。 かなり前話題になった「悪魔」もそうだが、こうしたネガティブな名前ではない。そういうのでなくて、親のナルシ…

「惚れたが悪い」という言葉

最近やたらと話題になっているこの匿名記事。 親密なふるまいを見せる女性に、これは自分に気があると判断して告白したら空振りで、裏切られたような気になったという話である。 ブクマではこの男性に同情的な意見が多い。概ね、小悪魔に振り回された純朴な…

恋愛について語ること

前回は他人(スタンダールさん)の尻馬に乗って当たり前のことを勿体つけて書いて終わりにしたが、私は"恋愛そのもの"を否定してはいない。そんなことはできない。 かといって肯定もしていない。 繰り返し述べているように、恋愛は「いいもの」でも「悪いも…

「私って猫系?」

猫というセルフイメージ このブログにコメントを下さった人のハンドルネームを、これまで見ていて気がついたことだが、猫(ネコ、ねこ、neko)のつく人の割合が比較的多い。それもみんな女性だ。 猫はもっとも身近な動物だから、猫好きも多いということなん…

智子さんのメール

多くの人がそうだと思うが、私のパソコンではセフレ募集とかエッチ系のメールが自動的に「迷惑メール」ボックスに放り込まれる。すぐにかなりの量になるので、定期的にまとめてゴミ箱行きにしないといけない。 中身を開けて読むことはほとんどないが、たまに…

女しか言わないセリフ

「私のどこを好きになったの?」 女は、つきあっている男に「ねえ、私のどこを好きになったの?」と、必ず一回は訊きたがるものであるという。知っていても訊く。人によっては何回も訊く。 私はそんなこと訊いたことも気にしたこともありません!という人は…

「暴言を吐く」

マイナスの符丁の効果 二日ほど前、あるブログのある記事にコメントを入れたら、そこの書き手と大量の議論の応酬となり、今日の夜中はなんと三時過ぎまで書き込みをした。最後は私がブチ切れて議論から降りた。まあ大人げない態度ではあるが、どうしてキレた…

小論文添削というお仕事

痛々しい文章 昨日と今日はせっせと家で、小論文の添削をしていた。私が直接予備校で小論文の授業をしているわけではないが、貧困に喘いでいますと各方面で言っていたら、親切な人が仕事を回してくれたのだ。本当にありがたい。 やったことがなかったので最…

人称代名詞をめぐって

「僕達」と「私達」 今頃こんなことを知ったのも遅いのかもしれないが、村上春樹は、ほとんどお家芸と化していた「僕」を、今回の新作ではやめたらしい。『アフター・ダーク』の視点は「私達」。 「私達」が誰なのか知りたい気もするが、村上春樹には興味を…